AOSデータ株式会社 様

デジタルフォレンジックのPCデータ調査
デバイス&ネットワーク制御で実現するセキュアな作業環境と準備工数の削減

捜査機関や弁護士、企業などに対し、サービス提供を通じ法律業務の支援を行っているAOSデータ株式会社(2020年8月にリーガルテック株式会社のフォレンジック事業を統合)。同社では、訴訟に関わる法律業務の支援など、機密情報を取り扱う際に、外部への重要データ流出を防ぐため、ラネクシーのDLPソリューション「DeviceLock(デバイスロック)」を採用。物理的にUSBポートを塞ぎ、特定のネットワーク以外の通信はさせないことで、安全な作業環境を構築。また、サーバーなしに管理者のPCから集中管理できるようになったため、低コストで効率的な作業が可能になった。

導入製品・ソリューション:DeviceLock

AOSデータ株式会社の導入前の課題と導入後の効果

導入前の課題

サービス提供で顧客のPCを扱う際、重要データの管理をすべくPCのUSBポートを物理的に塞いでいたが、その手間は大きな負担になっていた。

導入後の効果

DeviceLockを利用することで、サーバーレスで管理者のPCからデバイスとネットワーク制御の一括設定が可能になり、事前準備の手間は大幅に削減。

顧客のPCで作業を行うに際しUSBポートを塞ぐ手間が大きな負担に

 2012年に設立されたリーガルテック(当時)は捜査機関や弁護士、企業の依頼を受けて不祥事、訴訟、情報漏えいなど数多くの事件の証拠調査を行ってきた。2015年にはその実績が評価され、第10回ニッポン新事業創出大賞アントレプレナー部門で最優秀賞、経済産業大臣賞を受賞している。

 同社では、上記のような調査に対応した「フォレンジックサービス」をはじめ、デジタル・フォレンジックおよびその前段階にあたるファスト・フォレンジック等に使用する「調査ツールの自社開発と販売」、訴訟の際の電子情報開示手続きを支援する「eディスカバリーサービス」などのサービスを提供している。事業企画室 室長の林靖二氏は「当社はこの3つのサービスを事業の柱としていますが、これらの領域でトータルにサービスを提供している国内の企業はほとんどありません」と語る。
 さて欧米では、訴訟の際に電子情報開示手続きが義務付けられており、ここで十分な情報が出せないと、情報を隠匿しているとみなされる場合がある。
「そこで、当社のeディスカバリーサービスをご活用いただくケースが増えています。主なユーザーである欧米へ進出中の日本企業に向けて、経験豊富なスタッフと最新の技術を活かし、膨大な量のデータの中から効率的かつ迅速に証拠データを開示するサービスを提供しています」(林氏)
 このサービスを運営する際にはさまざまな作業が発生するが、少なからずマンパワーが要求されるため、ロースクールや法学部卒、行政書士、ビジネス実務法務検定の取得者など、法務に通じた社外のメンバーも参加する。この点についてリーガルデータ事業部 技術部 マネージャーの大野宏和氏は「当然お客様からすれば訴訟関係以外のファイルには触れてほしくないでしょうから、厳密なアクセス管理および情報の持ち出し制限が必要になります。そこで、以前は市販のポートシャッターなどで物理的にUSBポートを使用できないようにしていたのですが、多いときには一度に30~40台ものPCへ対策を実施する必要があり、かなりの負担になっていました」と語る。

デバイス制御への特化、設定の容易さを評価しDeviceLockを採用

事業企画室 室長
林 靖二 氏

 2019年春、こうした課題を解消すべく、AOSデータはシステムの導入を検討。その候補のひとつとして挙がったのが、ラネクシーのDLP(Data Loss Prevention)ソリューション「DeviceLock」であった。
「AOSグループでは、かねてよりラネクシーと付き合いがあり、共同セミナー等も実施していたため、DeviceLockのこともかなり前から知っていました。そこで他社の類似製品と合わせ、比較することにしたのです」(大野氏)
 最終的に同社はDeviceLockを採用することになったのだが、機能がデバイス管理に特化していたこと、設定の容易さなどが高く評価されたという。
「他社製品の場合、ウイルス対策など多彩な機能を備えたものが多かったのですが、当社からすればそれは機能過多でした。その点、DeviceLockはデバイスの管理に特化した製品ですし、対象PCに対して一括して設定を実施できるのもよかったですね」

サービスの事前準備が大幅に改善 サーバーレスの集中管理も可能に

リーガルデータ事業部 技術部 マネージャー
大野 宏和 氏

 そこでAOSデータはDeviceLockを導入。2019年夏から活用をスタートさせた。その効果について大野氏は、法的業務に関わるPCの準備作業が大幅に効率化されたと語る。
「複数の案件が重なったときには、一度に100台のPCへ対策を実施しなくてはならないこともあるのですが、従来のように手作業でUSBポートを物理的に塞いでいては、たとえ1台5分で終わるとしても、トータルでは膨大な時間がかかってしまいます。これがDeviceLockでは、対象とするPCに一括設定でインストールできるため、節約できる時間は相当なものです」
 さらに、DeviceLockでは設定情報を外部に持っている。それゆえ、各顧客に合わせたポリシーを適応させる場合、管理サーバーを立てなくても、管理ツール(無償)を使って管理者のPCから集中管理できる。これにより、低コストで効率的な作業が可能になる。
「一度使用した設定を、多少アレンジして他のお客様の環境に適応させることもできるので、これも手間の削減になります」(大野氏)

サポートにおけるレスポンスの早さを評価 また、NetworkLockで通信先をホワイトリストで限定利用

 AOSデータは、ラネクシーのサポートについて、レスポンスの早さを評価している。
「インストール時に設定情報を自動で読み込ませる機能はマニュアルになかったのですが、ラネクシーに相談したところ、すぐに対応してくれました。また、途中でライセンスが足りなくなった際にも、すぐに追加対応してくれたため、予定通りお客様にサービスを提供できました。当社の場合、今日決定して翌日スタートといった迅速な対応を求められるケースも多いので、非常に助かっています。結果的には、サービスの向上にも貢献しているのではないでしょうか」(大野氏)
 また同社では、DeviceLockのオプション機能である「NetworkLock(ネットワークロック)」を活用している。これはネットワーク通信による情報漏えいを防止する機能で、インターネットを介した通信先をホワイトリスト化することでアクセス先を限定。セキュリティのさらなる向上を実現している。

デバイスもネットワークも、重要データの持ち出しをエンドポイントで制御

DeviceLockはユーザーに負担を強いずに必要なデータだけを守るDLP(Data Loss Prevention)ソリューションです。PCのUSBポート、CD/DVDドライブ、タブレット端末などの外部デバイス制御に加え、インターネットを介したファイルのコピー、送信を制御し、個人情報や情報資産などの不正持ち出しや盗難・紛失による情報漏えいを防止します。管理サーバーを必要とせず管理者のPCからの集中管理で設定ポリシーを配布することも可能です。

詳細資料

ご担当者様のインタビュー取材記事を掲載したPDFをダウンロードしていただけます。

お客様概要

AOSデータ株式会社

所在地 東京都港区虎ノ門5-1-5
設立 2015年4月
資本金 3億5,250万円(資本準備金:3億7,250万円)
事業内容 クラウドデータ事業、システムデータ事業、データ復旧事業、リーガルデータ事業、AI事業、オンライン事業
WEB https://www.aosdata.co.jp/