「USBを止める」って、どういうこと?

最終更新日:2024年5月7日

よくお客様から「USBを止めたい」とご相談をいただきます。
RunDXがデバイスをどのように制御しているか、どのような動作をするのかについて、前回はお話ししました。そこで今回は「USBの制限」や「USBを止める」というのがどういうことなのか確認していきましょう。
ご案内はいつものRunDXコラムを担当する株式会社ラネクシー 鍵八がお届けします。

1. そもそもUSBって?

USBとは何か?とあらためて聞かれても、「今やどんなパソコンにもついている差込口で、いろいろなデバイスをつなげて使えるようになっていて、データのやり取りに使われて、コンピューターの電源が入った状態でデバイスをつなげたり切り離したりできる」くらいしかわかりません。
そういえば、携帯電話やスマートフォンの充電もできますね。
USBっていうのはどうやら「Universal Serial Bus(ユニバーサル・シリアル・バス)」の頭文字のようですが、ユニバーサルでシリアルなバス、ということで何だかわかりません・・。そこで調べてみると、

  • 「ユニバーサル」は「汎用」といった意味で、特定の機器や用途に限定しないこと。大阪のあの有名な某テーマパークのことではないようです。
  • 「シリアル」はデータが一列に順序よく並んで流れる状態のことで、コーンフレークのことではありません。そもそもコーンフレークは「cereal」です。
  • 「バス」はコンピューターの回路間でデータを流す共通の経路のことで、もちろん・・、いや見え透いたボケはもうやめましょう。

いくら昭和人間でも、さすがにこのボケはないでしょう・・・

まとめると、「主にデータのやり取りに使われる、汎用に設計された経路の規格」てな感じでしょうか。

USB規格にはいくつものバージョンがあって、データの転送速度が違ったり、差込口の形も何種類もあってややこしいのでここでは説明できませんが、みな目的は同じです。

2. USBポート・USBデバイスとは

普通、「USB」は有線で、パソコンとデバイスを「USBケーブル」で接続します。「ポート(port)」とは港のこと、空港も「エアポート(airport)」と言いますし、きっと、船とか飛行機が集まってきて荷物や人が行き来する場所(port)のように、さまざまなデバイスが接続され多くのデータが出入りするイメージから、USBの差込口を「USBポート」って言うのかと思います(個人の見解です)。

上の方で書いたとおり、「USB」はデータが流れる経路の規格、「USBポート」はUSB規格の差込口、なので「USBデバイス(※)」と言えばUSB規格の外付け機器、みたいな理解でいいのではないかと思っています。
※USBデバイスには、USBメモリー、USBハードディスク、CD/DVD/ Blu-rayドライブ、MOドライブ、フロッピードライブなどの記憶装置のほか、プリンター、モデム、スマートフォン(Android、iPhone等)、デジタルカメラ、スキャナーなどがあります。

とはいえ厳密に言うと難しくなるのかと・・
こんないい加減な定義をすると怒られるかもしれません。USBに限らずですが、これらはいろいろなメーカーのコンピューターやデバイスが共通の仕様で設計できないと困るから、すごく厳密に規格が定義されているようです。文系の私なんかが規格書を読んでも全く理解できないのです。つくづく、ゆるいコラムで良かったと、安堵しています。
でも、いろんなお客様とお話ししていると、USBで接続するメモリー(USBメモリー)のことを、ただ「USB」って呼んでいる方も多くいらっしゃいます。「USBメモリー」では長いので省略しているのかもしれませんが、何となく「足りない」感を感じることもあります。性格ですかね・・。

USBメモリーはUSBケーブルがなくてもパソコンにつなげられるんですね
パソコンのUSBポートに直接差し込むようになっていて、
差し込む金属部分を「コネクタ」なんて言ったりします

3. ポートを止める? デバイスを止める?

ここまでお話ししてきましたように、単に「USB」と言っても「USBポート」と「USBデバイス」があるため、今回の表題のように「USBを止める」といった場合、「USBポートを止める」と「USBデバイスを止める」の2種類がありますが、RunDXは、USB接続のストレージデバイスを対象に止めることができます。
※スマートフォーンについては専用の制御項目「スマートデバイス」で対応可能。
RunDXの「ストレージ」で制御するこの取外し可能な外部記憶媒体にはUSBメモリー 、USB-HDD,USB-SSD,SDカードリーダーなどがあります。

なおRunDXは、USBポートを利用した携帯電話やスマートフォンなどの充電を止めるような、野暮なことは致しません(「アーよかった」の声が聞こえそう・・)。

4. 止めてはいけないUSB

ところで、RunDXで「USBデバイスを止める」設定をする時、何かうっすらと危険な予感がしませんか?
コンピューターを利用する時にほとんどの方 が利用している 「キーボード」「マウス」が、実はUSBで接続されていたりしますので、RunDXでストレージデバイス止める指示をした瞬間にキーボードやマウスが使えなくなってしまうのでは、という心配です。
その点、RunDXはUSB接続のストレージデバイスは制御しますが、HID(ヒューマン・インターフェイス・デバイス)は制御対象外です。

※キーボードやマウスのような、主にオペレーターが操作する入力装置をHID(ヒューマン・インタフェース・デバイス)といい、USB規格では「HIDデバイスクラス」として分類されています。でも全ての入力装置がHIDというわけではありません。
※また、同じようにUSB接続での出力装置であっても、外部記憶媒体ではないプリンターの場合、「プリンター」の項目で制御設定を行います。

これで、USB接続のデバイスの制限ができました。
許可させたいデバイスの追加についてはまたこのコラムで改めて取り上げたいと思います。
ではまた。

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この記事を書いた人

株式会社ラネクシー RunDX担当プリセールス 鍵八

RunDXリリース時期にRunDX担当となったことで情報セキュリティ対策について勉強中。
バージョンアップするRunDXと共にバージョンアップを目指してます。

投稿日:2024年05月07日

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